ドローンは産業や災害対応といった実用的な分野だけでなく、近年ではスポーツとしても注目を集めています。

特に話題になっているのが、「ドローンサッカー」や「ドローンレース」といった競技型の取り組みです。

ドローンサッカーは、球体型の専用ドローンを使って、円形のゴールにボールを打ち込むように飛ばす新感覚のチームスポーツです。

試合は5対5で行われ、操作の正確さやチームワークが勝敗を分けます。子どもから大人まで気軽に楽しめることから、国内外で大会が開催され、競技人口も年々増加しています。

一方のドローンレースは、FPV(ファースト・パーソン・ビュー)ゴーグルを通じて、まるで自分が機体に乗っているかのような視点で操縦する競技です。

障害物を設けたコースをスピードとテクニックで駆け抜けるスリル満点の競技で、スピード感、反射神経、繊細な操作技術が試されます。全国各地で大会も開かれており、プロの選手も登場するなど、本格的な競技としての地位も確立しつつあり、近年では、オリンピック競技として採用される可能性も報じられ、国際的にも関心が高まっています。こうした競技には、楽しさだけでなく安全性も欠かせません。

衝突を防ぐためのルールや機体の整備、飛行前のチェックなど、基礎的な知識やマナーを身につけたうえで参加することが求められます。

そのため、教育的な側面にも注目が集まり、地域イベントや高齢者向けの体験会、ジュニア向け教室など、幅広い世代への普及が進められています。

ドローンスポーツは、操作技術の向上だけでなく、人と人をつなぐコミュニケーションの新たな形としても、大きな可能性を秘めており、世代を超えて楽しめる「空の競技」は、今後さらに広がりを見せていくと期待されています。次回は、実際にドローンを扱う上で求められる技術と練習について掘り下げてご紹介します。