ドローンの活用は、建築・土木や消防、さらに自治体業務など様々な分野で急速に広がっています。

これまで人が行っていた作業や確認業務を、ドローンが安全かつ効率的に担うようになり、現場の働き方に大きな変化をもたらしています。

建築・土木の現場では、ドローンによる測量や記録撮影の効率化が進み、施工前後の比較や資材配置の確認、高所での点検作業などに幅広く活用されています。

特に高所作業では、足場を組まずに点検できるため、作業者の安全確保にもつながります。従来は数日かかっていた作業が、ドローンによって数時間で完了することもあり、省力化とスピードアップの両面で現場に大きな利点をもたらしています。

今やドローンは、現場を支える「頼れるパートナー」としての役割を着実に確立しつつあります。また、消防や災害対応の現場でもドローンは活躍しており、被害状況の把握や人の立ち入れない場所での調査に利用されており、山間部や河川、火災現場などでは、安全な位置から上空へ飛行させることで現場の全体像を把握でき、初動対応や判断を迅速化する手助けとなります。赤外線カメラを搭載した機体では、夜間や煙の中でも温度差を検知し、救助者の早期発見や行方不明者の捜索に役立つと期待されており、こうした赤外線技術は、シカやクマなどの野生動物の行動調査などにも活用されつつあり、獣害対策の一環として自治体が取り組む例も見られます。

このようにドローンは単なる空撮機材ではなく、現場の状況を「見て判断する」ための大切なツールとして位置づけられています。今後もドローンの導入はさらに進み、災害対応や点検にとどまらず、自治体や企業との連携を通じて、地域課題の解決に役立つ場面も広がって行き、空から現場を支える存在として、ドローンはこれからも多くの現場で重要な役割を担っていくはずです。次回は、飛行を支える準備や編集といった「裏方」の仕事にスポットを当て、その重要性をご紹介します。