
ドローンを飛ばしていると、うまくいった体験よりも「ヒヤッとした瞬間」のほうが印象に残るものです。
私自身も、冬の寒さが厳しいとき、自動車学校の敷地内で雪景色を背景に撮影していたのですが、送信機の画面を見ると残量は50%近くと表示されていたので「もう少しは飛ばせるか」と飛ばしていたところ、気温が低いせいで、バッテリーの電圧が急激に下がってしまい、いきなり警告音が鳴りはじめ、慌てて帰還させましたが、もし遠くまで飛ばしていたら戻れなかったかもしれませんでした。
残量はあるように見えても、冬場は実際に使える電力が想像以上に早く消耗してしまうんだと痛感した瞬間でした。
こうした経験をしてからは、寒い季節に飛ばすときは、外気で急に冷えないよう、飛行前まではバッグや毛布に包んでおき、なるべく温度を下げないように工夫しています。送信機の残量表示はあくまで目安であり、気温や風など環境によって挙動は大きく変わるのだと実感してからは、数字に頼り切るのではなく「この状況なら残り何分くらい飛ばせそうか」を常に意識して判断するようにしました。
頭では知っていたつもりでも、実際に現場で経験すると「なるほどこういうことか」と身にしみて分かるそんな教訓でした。
ドローンは便利な道具ですが、自然相手に飛ばす以上、思わぬ状況に出くわすことは避けられません。
大事なのは、そこで慌てるだけで終わらせず「次はどう工夫しようか」と前向きに考えることだと私は思っています。
これからドローンを飛ばしてみようという方も、きっと一度は「あのときは焦ったな」と思う瞬間に出会うはずです。
そんなときは、落ち込むよりも「いい経験ができた」と捉えて、次に活かすことが大切だと思います。失敗はできれば避けたいものですが、同時に一番身になる成長のきっかけにもなります。次回は「ドローン撮影は待つのも技術」。光や風の変化を読み、ベストな瞬間を逃さないために必要な「待つことの重要性」についてお話しします。

